わが国では、2013年65歳以上の人口が4人に1人を占めるという前人未踏の超高齢社会に突入しました。なるべく、高齢者になっても自立して健康に過ごしたい。そして、要介護になってもできるだけ手がかからないように準備したい。多くの皆さんがそう願っているようです。8020運動によって失う歯の本数は減少したものの、65歳以上の18%は総入れ歯を利用しているのが現状です。総入れ歯は、歯ぐきの上に入れ歯をのせているだけなので、維持安定を求めるには無理があります。従って、その不安定さから痛みを伴ったり、歯ぐきの土手が痩せていき、将来要介護状態になれば訪問診療に頼らざる得なくなります。
現在、総入れ歯でも、歯ぐきにインプラントを数本埋入しておくと、それを利用して安定した食生活を長期的に過ごすことが可能です。これを、「インプラントオーバーデンチャー」と言います。この治療が可能な健康状態のうちに準備をしておくと、将来の不安をひとつ解消することができるでしょう。