2013/11/25 歯周病とそのケアについて 水城 舞子
今年もあとひと月となり、段々と寒くなってきましたね。
今月は、歯周病とそのケアについて御紹介します。

まず初めに、歯周病とはどのような病気のことだと思いますか?
歯周病とは、歯を支えている組織(歯ぐき・歯根膜・歯槽骨・セメント質)に起こる、さまざまな症状の総称のことをいいます。今、歯を失う原因として最も多いのが歯周病であり、約80%の成人が歯周病であるといわれています。
また、放置していると歯周病はどんどん進行し、歯ぐきやその周辺にさまざまな症状があらわれます。

健康な歯ぐき

歯周病(歯周炎)軽度

歯周病(歯周炎)重度

<歯周病の原因>
歯肉炎を含む歯周病の直接的な原因は、歯垢(プラーク)です。歯垢(プラーク)は生きた細菌の塊で、そのほとんどが酸素の少ない場所を好むため、歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)に潜んでいます。
この歯垢(プラーク)中の細菌が出す毒素によって、歯ぐきに炎症が起きてしまうのです。歯肉炎を含む歯周病は、「口腔内の環境」や「生活習慣」にも間接的な原因となるリスクファクター(危険因子)が潜んでいます。
ちなみに、リスクファクターには、
局所的なリスクファクター
口腔内の環境:歯石・不適合な冠(クラウン)など・歯並び・不良習性悪い噛み合わせ など
全身的なリスクファクター
生活習慣:ストレス・運動不足・食習慣・睡眠不足・喫煙
その他:歯磨き習慣、遺伝、肥満、女性ホルモンの影響、薬の影響 など
が挙げられます。

<歯周病のケア>
歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を適切なブラッシングで取り除き、また、歯周病のリスクファクターを少なくすることが大切です。
当院では、歯石取りや歯周病が進行している方には歯周ポケットの深い所のお掃除(歯周基本治療)、また、1か月から2か月に1回のペースで行われる全体的なお口のクリーニング(PMTC)などを行っています。気になる方はいつでも相談してきてください。